国際戦略経営研究学会10周年記念大会のご案内
本年度の10周年記念大会の日程、統一テーマ等が下記の通り決定しましたので、お知らせ申し上げます。下記の要領で開催予定ですので、積極的にご参加くださいますようお願い申し上げます。
10周年記念大会委員長 丹沢安治
■ 開催校と開催日
- 開催場所:明治大学(駿河台キャンパス)
- 開催日:2017年9月9日(土)〜10日(日)
■ 統一テーマについて
統一テーマは、「IoTとインダストリー4.0が引き起こす新たなビジネスモデル」です。研究発表は第9回大会と同様、統一テーマに関するものと自由論題による発表の2つのタイプから構成されます。発表内容は、「戦略経営」、「経営組織のイノベーション」に関するものであれば、どのような研究でも可能です。統一テーマの趣旨は下記の通りですが、自由論題を設けることからもご理解いただけますように、研究発表の内容に制約を課すものではありません。
統一テーマの趣旨は、ICTの更なる発展とともに先進国において生み出されている新しいビジネスモデルに対する、企業の戦略経営的対応を経営組織の面から研究する点にあります。
米国では、Internet of Thingsという標語のもとに、様々な機器をネットワークでつなぎ、そこから得た膨大なデータを用いてビジネスモデルの革新を引き起こす動きがみられます。ドイツでは、インダストリー4.0あるいは第4次産業革命という標語を掲げ、政府主導で大手企業を巻き込みながら、企業組織内のみならず、工場内の情報システム、さらにはサプライチェーンのデータを共有するプラットフォーム(共通基盤)を形成し、主にBtoBを基点とするビジネスモデルの革新が進められています。
日本においては、経産省の主導で、「インダストリアル・バリューチェーン・イニシアチブ」が設立され、Society5.0という標語のもとに、米独の動向のモニタしながら、日本独自の方向の追求が行われています。
これらの趨勢は、米国では、Uber、AirbnbなどのベンチャーからGEによるBtoBの世界におけるプラットフォームビジネスへと展開し、ドイツでは、エンドユーザーから、製造業者、製造装置メーカー、部資材サプライヤーまでを巻き込み、データを共有するプラットフォームを形成するビジネスモデルに展開しています。
日本においても、すでに普及していた製造業者の「見える化」を拡大し、たとえば、ファナックのFIELDsystemのように、各社がプラットフォームビジネスへ舵を切っています。これら米独日の趨勢に共通しているのは、ICTを基盤としてプラットフォームを形成し、そこに蓄積されたビッグデータを解析して、ソリューションビジネスとして新しいビジネスモデル革新を実現しようという点です。
しかし、これらの趨勢は、華やかな印象とは裏腹に、それぞれの国においてすでに障害に遭遇しています。米国においては、収集される個人データの所有権をめぐって深刻な問題提起が行われている。ドイツにおいては、プラットフォームに参加する企業が提供するデータの所有をめぐって主導権争いがみられる。プラットフォームにおいて、データの所有権を得ることは競争優位に直結するためです。また、日本では受け身で米独に追随している立場に特有の問題に直面しています。「FA、見える化、つなぐ化」など製造の現場の情報のデジタル化に先行していた日本企業が実績のない取引形態に移行するには心理的な抵抗があるためです。
本大会では、日米独から大学等の研究者から実務家に至るまでさまざまな関係者が集まり、新たな趨勢が生み出すビジネスモデル革新の可能性を議論し、知識を共有するとともに、現れつつある問題を報告し合い、その解決策を探ります。
そのために、米国、ドイツ、日本の研究者のみならず実務家に参加を求め、議論の場を設けたいと考えています。結果的に、米独日において様々な情報が氾濫する中で、本学会は、一貫した鳥瞰図を与える役割を果たし、世界的に進行しているビジネスモデル革新に貢献したいと考えています。
■ 発表形態
研究発表は、統一テーマに関する発表と自由論題に関する発表の2つのタイプから構成されます。いずれの発表も英語、日本語のどちらでも可能です。
統一テーマにはシンポジウムとセッションがあります。統一テーマのシンポジウムは英語によるものと日本語によるものの2つのタイプがありますが、いずれのメンバーも大会実行委員会が選任します。
また、セッションは、統一テーマのセッション、自由論題のセッション、英語セッション、院生セッションを予定しておりますが、応募状況によってはどちらのセッションでご報告いただくかを大会実行委員会が検討させていただく場合がございますので、予めご承知ください。
■ 募集要領
- 1)
- 報告資格
当学会員であること
- 2)
- 報告スタイル(予定)
- 自由論題
報告25分、その後の質疑応答15分
- 院生セッション
報告25分、その後の質疑応答15分
- 英語セッション
報告25分、その後の質疑応答15分
すべて英語で実施されます。
- 3)
- 申込み方法:申し込みはすべて、今後開設される学会ホームページ大会サイトからお申し込みいただきます。
学会ホームページ大会サイトは6月6日開設予定です。
- 4)
- 報告要旨集用原稿の言語:英語での発表の場合は英文、日本語での発表の場合は和文。
- 5)
- 報告要旨集用原稿(日本語の場合)もしくはFormatting(英語の場合)のご提出も学会ホームページ大会サイトの申し込みから原稿を添付していただき、ご報告をお願いします。
尚、日本語の場合は「報告要旨用原稿」作成要領に、英語の場合は“Formatting Guidelines”にそれぞれ準拠したものを作成願います。また、報告要旨集用原稿(日本語)、Formatting Guidelines(英語)のいずれについてもサンプルを用意しました。(下記書類ダウンロード)それをテンプレートとして上書きすれば、ほぼ規定に準拠した原稿を作成できますので、できるだけご利用ください。
- 6)
- 申込み期限:2017年7月2日(日)必着
(留意点)
本年度も、発表申し込み時に「報告要旨」も提出して頂くことになりましたのでご注意ください。規定通りに作成された「報告要旨」を伴わない申し込みは受け付けられ ません。
- 7)
- 作成要領/guideline に準拠していない原稿に対しては、修正再提出をお願いしますが、お願いのメール受領後、1週間以内に作成規定に準拠した原稿が再提出されない場合には、申し込みを受け付けません。
■ 応募に関しての注意事項
応募者は、報告の日程や時間帯等について指定することはできません。
■ 大会報告要旨タイトル変更の不可
大会委員会の審査を経て採択されたものについては、その後のタイトル変更は一切認められません。
■ 大会報告辞退の不可
報告として大会委員会の審査を経て採択されたものについては、辞退を認めません。
■ 発表・参加に関するお問い合わせ
confo10(at)iasm.jp (atの場所に@をお入れください)
■ 書類ダウンロード
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